こんにちは、秋晴れのさわやかな一日ですが、先週末は列島に甚大な被害をもたらした台風が通過しました。浸水、倒壊、そして避難を免れなかった各地関係者のみなさまに対しまして、心からお見舞い申し上げます。
さて今日は、長門の味を東京で!
中央区日本橋にある日本橋プラザビルの1階に山口県の情報ターミナル拠点、『おいでませ山口館』がございます。ここには県内の特産品や民芸品の展示販売コーナー、観光案内があり、Uターン希望者への雇用情報も提供しているのです。(おいでませ山口館アクセス)
この場所をお借りして、10月初旬に長門市の物産イベントが展開されます。仙崎のビタのお魚を空輸して販売できれば最高なんですけどね、売価のほとんどが輸送費になったりしますのでこれは置いといて・・・(汗)
山口県長門市の旬の味をお届け
仙崎・長門フェア
開催期間は平成25年10月1日(火)~10月6日(日)
昨年の秋から1年振りに今年もやってきます。
このイベントの販売品目のひとつが、『黒右衛門弁当(1個500円)』。長門の美味いものまとめたお弁当が提供される予定となっています。長門の食材を長門の生産者が加工しているお弁当なんですよ。結構こだわっているんですよ!umisachiはこの春から水産関係者のひとりとして、このお弁当に携わってきた農水産関係者、シェフたちを眺めています。お弁当はいろんなお店で売られてますけど、そのひとつの食材を取り上げてみたとき、途方もない場所と生産者の手を伝わってきたことが分かりました。長門のお弁当もささやかですが、それはそれはたくさんの温もりがぎっしりと詰まったお弁当なんですよ。
海幸仙崎のコラムで紹介できるのは、お弁当の中のおにぎり。それも長門のお米のほうじゃなく、「ふりかけ」でございます!
まえ振りが長くなっちゃいましたね。仙崎女性部さんがこのお弁当のためだけにこしらえた「ふりかけ」です。「どうやって作ったらええほ?」から試行錯誤を繰り返し、完成したマアジの「ふりかけ」。そう、素材は仙崎市場に揚がる旋網漁のマアジです。こだわりのポイント
- 輸入物でも冷凍物でもなく鮮魚の仙崎マアジを仕入れたその日に加工
- アオアジじゃなく旬のマアジだけを使っている
6月ころのマアジは脂が乗りすぎて加工が難しかったり、7月はマアジが取れなくて仕入れ価格が3倍になったり、まあまあいろんなことを経験しました(笑)
「ふりかけ」に使ったのは90~120gサイズのマアジです。皮を剥いで3枚におろします。骨はカリカリに炒って細かく砕いときます。
おろした切り身を弱火で炒りながら、箸で細かく砕いてゆくのですが、これが想像以上の仕事。そうとうな時間を必要とします。あとで火をもう一度入れるため、カリカリになる手前でストップ。獲れたマアジの脂の状態、身の質によって出来上がりに差がつかないようにするのが女性部さんの腕。
ふりかけに適した大きさになったマアジのフレークは一度フライパンから容器に移し、余熱をとってから冷蔵庫で寝かせます。
ふりかけの仕上げ。ボウルに寝かせておいたマアジフレーク、マアジの骨フレーク、調味料、フレーバーを入れてかき混ぜ、弱火で炒りなおします。フライパンの中の色と香りに話しかけながら頃合を探って完成。
今回のために、梅味など合計みっつのフレーバーでマアジのふりかけを作ってくださいました。お弁当のふりかけに採用されたのは、梅味ともうひとつの2種類。片方は秘密にしておきましょうね、イチオシだから!
食いしん坊umisachiは何度となく味見をさせていただき、ずけずけと意見を言わせていただきましたが、女性部さんは眉をひそめることなく改良を重ねて下さいまして感激しきりです。都内、近郊のみなさま、期間中に『おいでませ山口館』にお立ち寄りくださいましたら幸いでございます。